キジ猫の雑記帳

行き場のない野良猫の生活と意見です

もし毎日放送でゼロ年代仮面ライダーを作っていたら 0

私事で一つ心配事にだいたいのカタがついた。やれやれ。

ところで、この前の記事でゼロ年代毎日放送のアニメについてあれこれ言ったさいに、MBSで竹田Pがプロデュースした仮面ライダーを見てみたいとifの話を妄想していたのが、わりとその案が私のツボに入っていて、seedシリーズやルルーシュみたいな企画を着ぐるみアクションに置き換えると、どういう世界観を設定するかなと、まだあれこれあげてみるよりかは、アンテナを張ったところという感じ。

 ただこの妄想の世界観がどんなもので、実際の平成仮面ライダーがそれとかけ離れたものか、どうかは別の話で、平成仮面ライダーの諸作は割合911以後ということもあって、時事を題材としていて、MBSのアニメと相似した作風と言えないこともない。「龍騎」がハードな世界観を設定して世評が高かったのは周知のとおりだが、そのころは全く観測してなかったので、たとえば「カブト」なんか、まるでMBSみたいな仮面ライダーと言えなくないだろうか。まあワームという敵役の設定が移民とか難民を暗喩しそうな類いだし(内なる侵略者ってまあたいがいそうだけど)、確か最後に種族浄化を実行したがる種族純血主義者が出てくるが、それを倒しジェノサイドの実行は阻止するみたいな展開なんてseedの要素もあるし、「Darker Than Black 黒の契約者」も結末に浄化主義者が出てきた。実際「黒の契約者」とか「タイバニ」なんか企画の実写置換率は高そう。

ここまで書いてきて一応「カブト」をwikiで見てきたのだが、エイリアンに二種いるのね。結末のジェノサイド未遂はエイリアンの内ゲバみたいで、人類を巻添えにする予定の計画でseedのレイシズムとは少し違う。このあたりの設定と話運びの混乱(主人公の動機付けも含めて無理があるとしか思えない)を起こさずに締められなかったものかしら。しかし、このエイリアンに二種族いるって政治的に深読みするとヤバそうだ。まあこれはもし竹田Pならみたいな比較で試してみる勘ぐりで普通のライダー読みではしちゃいけないと思うけど。

最初に隕石で渋谷が壊滅して立ち入り禁止区域がとかいうのは「Darker Than Black」みたいではあるが、よくある設定の流用という気がしないでもないし、前作の「響鬼」の路線変更のドタバタの後、時間がなく色々な既成の素材を持ち込まざるをえなかったのかもしれない気はするが、面白い類似だと思う。それ以前の平成仮面ライダーの諸作品も種の対立のような主題があってMBSも含めて時代の傾向なのだろう。

まあまだアンテナをひろげたばかりなので何を思いつくか見当がつかぬのだが、wikiの竹田Pの項目を見てみると、社会問題にも造詣が深そう(万景峰号に乗ったことある!)なので、そういうものを発見したいものである。

なおwikiによると実際に、脳死や医療のドキュメンタリーを制作していたのだという。私はアニメ発信中でもなぜこの題材(優生思想)をこんな風(コーディネーター等)に扱うかのアカウンタビリティとして見たかったと思ったので、この前のドキュメンタリー作れよ、って言ったこととは両立するとは思っているのだが、竹田氏の医療に関するドキュメンタリーは「人間ってタッカーみたく、やりたいと思ったら、娘だって犠牲にするぜ」と読みうるような問いかけが含まれているのか、興味深く思う。