キジ猫の雑記帳

行き場のない野良猫の生活と意見です

あんた、このアイドルをどう思う?ー山口真帆暴行事件の実相私論ー(後編) 【この空は何処から青くなるのか?】

 2万字近くで、下書き保存すると、変な汗かいてるアイコン出たので分けた、続きだよ。

 そして山口の性格についてももう少し掘り返したほうがいいだろう。真面目さ、つまり単推し至上ガチ恋派だとしても、必ずしもそれがファンとの私的関係につながるとは限らないからだ。ただ多数との疑似恋愛に臨んで実恋愛同様の排他性を相手に望んで、それに答えようというモチベーションで活動していれば、眼鏡にかなう異性いたら私的に会うよいつか、たいがい、排他性持ち込んでる時点で実恋愛と疑似恋愛を短絡してるんだから、そういう事故は必然的に起こる。そして実は排他性を持ち込んでる時点で個々の対象は比較の対象にならない。だから特に嘘や裏切りの意識を持つことなしにそれは起こる。だからみな裏切ったつもりはないということになる。その事情は同じNGTでも中井りかも一緒で、支えにはなってもらったけど恋愛ではなかったと言っている。じっさい主観はともかく客観でも恋愛同様の行動を取ったとしても、もはや、18歳の線はあるわけだがそうでないなら恋愛禁止でもないのだし、それだけの面の皮の厚さがあればいい話なのだ。

 しかし山口はそれだけの面の皮の厚さを持てなかった。実際彼女のアイドルの恋愛禁止の美学はアイドルのファンへの忠誠心の問題で彼女の単推し主義とコインの裏表なのだが、彼女の美学にみられるその禁止の強さというのは、そのように品行方正でないと、愛してもらえないのではないかという、生育歴からありがちな、強迫じゃないかという気がする。だから自分のマンションに太客を抱え込んだのは、露見を恐れてバレないがための慎重さだったのだろう。

 上のように疑似恋愛に実恋愛同様の縛りを持って臨みたいという現場においてしばしばそこから実恋愛が発生してしまうのは、疑似と実の峻別がそこで取っ払われてしまうからだ。実質恋愛であっても当人にとっては自認できない、したくなくなるのである。また仕事上の結果ということもあって、恋愛のうちに入らなくなる。だから結果騙したつもりはなかったと言わなければならなくなる。

 山口は自分の美学の強迫もあってその台詞を口外する場面からは逃げた。だが事柄の性質上、自分は盲点下に入ってしまうとはいえ、山口にとって恋愛、真面目の対になる、は何か、が問題になる。アイドルにとって恋愛が何かと言えば第一義にファンへの裏切りをしたかが問題になるのだから、山口の真面目さからその裏切りを導き出せばいいのである。山口は単推しにこだわっていたのだから、恐れく推し増しや推し変がそれなのである。浮気するような人間と浮気しない人間をひとしなみに扱うことは不実なのである。多分本気かネタかこの不実を恋愛(ファンへの裏切り)に短絡している。誰が恋愛してるかなんて知らないはずだから、この不実の必須の所産として、いやこの不実そのものが関係の排他性への裏切りなのだから、同様の裏切りの恋愛をしてないはずがないと山口は観念してたと考えるのが自然だろう。

 だから「真面目が悪いの?恋愛をしなかったのが悪いの?」は私だけのファンでいてと求めたことが悪いの?推し増しにや推し変に寛容でなかったのが悪いの?と、言っているに過ぎない。実際山口はメンバーの交際の証拠をつかんでるわけでもないし、多分推し増しできるようなアイドルへの悪意ある偏見で盛っているとしか考えられない。問題は彼女がどれだけその偏見を本気で信じ込んでたかのだが、案外ある時点まで本気の可能性を否定できないのだが、わからない。山口に聞いてももはやわからないだろう。

 さて太野のプラベからファンを排除したいフォビアと山口のアイドルファンの排他関係の実恋愛への必然的隘路を押さえたかったのだが、そういうわけで山口の囲う太客から太野に累が及んで太野が身を引くことになって、運営の引越しの勧めから逃げるために山口は引越しの公約をするというバクチを打つことになる。目的らしきものは二つ考えられる。大層な順位は考えてみたが、やはり運営への不服従だろう。引っ越したくなかったと。もう一つ考えられるのは、山口の瑕疵もあるのに太野に一方的に負担をかけたような結果に負い目もあるので自分の優先順位、優遇を自分と周囲に納得づけできるような、太野の順位への優位を求めたのである。案外太野に優位で自分の面子が立てば引っ越した可能性も考慮したいが、たられば言っても仕方ないか。

 この引越しの際の二人の齟齬をうかがわせる7日の煽りの後、8日のフォトログ初投稿の「勝ったなんて一言も言ってなくね(笑)」はこのあたりの二人の確執に言及したものだと考えている。前日の煽りをファンへの姿勢の理念の対立から、ストーカー、引越しの事案を持ってその事案の背後の確執とまで読んできて、その直後にこれが来たら、総選挙の結果への言及と読まざるを得ない。正直イヤなんだけどね、まほほんがそこまで病んでたと思うのは。とにかく太野からすれば、山口の独り相撲の頭の中の勝ち負けの、山口に勝ち誇ったプレイヤーのロールらしく振る舞わなければならない筋合いなんてないのである、山口のこと好きなのに。

 しかし山口と太野の都合はともかく、開票は太野53位、山口70位だったのは事実である。多分ここが事件へのターニングポイントである。すぐにではないにしろ、ここから彼女の、それは地下アイドル時代の物販仕込なのか、単推し志向への自負と、地下時代から信じていた生存戦略の優位性が揺らいで行くこととなって最悪の行動化になったのだと思う。

 ただ過程はわからない。事件が起こるまでの整理の中で事件に至る山口の状況という項目立てをしたのが、ここでも山口を客体として事件の意図を主体の犯人に求める行為は事件をわかりにくくすると考えたからだ。たとえば犯人に意図のある作為があったわけではなくハプニングであったならそんな詮索に答えがないからだ。そしてその事故でひどく被害感情が生じたとするなら、その過半が原因として彼女自身から生じたものであると考えなければならない。だからなぜ事件がなぜ起こったかを理解し、彼女の被害感情からの回復を支援するとしたら、襲撃の意図というあるかないかわからないものを詮索するよりも、彼女はなぜそこまで被疑者たちとのコンタクトを拒絶したのかを、探してみる方が近道ではないかと考えたからだ。おそらく総選挙から事件に至る期間に起こった彼女の葛藤からそれは来ており、太野の引越しをめぐって起こったアレコレがその鍵なのである。だが7月から12月に至るその過程はわからないのである。

 おそらく、太野の引越しの時点では山口とその太客の関係は変わらなかったのだろう。太野の引越しの後に甲がその部屋を押さえたことからそれは窺える。山口もそれを承知していたはずだ。自分のマンションに太客を抱える理由が先の慎重さだとすれば、向かいの部屋が空いたならそれを押さえるのはごく自然な流れだろう。先の太野山口の確執を総選挙の順位絡みとする説からすると、全開票までに部屋を押さえているのが都合がいいが、太野の引越しが7月だからそれは難しいだろうな。とにかく12月に行動化されるような太野への含みが7月には想像されるのだが、それは7月や8月には山口の行動に変化は与えていないようである。

 そしてこの後、握手会の西潟のレーンで甲、笠井が目撃される。同時に2年ほど姿を見せなかった山口のレーンにも現れたらしい。どちらも秋になってということだったから「世界の人へ」の握手会なのだろう。この事実は少なくとも繋がっていたかは別にしても、笠井の推し変や推し増しの行動を窺わせる。ということは、繋がっていた場合でも、二人の関係性の変化をそこに読み取らねばならない。単推し至上ガチ恋派なら推し変も推し増しも許されるものではないからだ。近頃、自分の説の妥当性てどれくらいあるのかしらん、と思ってふと推し変のスレ少し見たのだが、単推しの重要性というのは地下ならまた凄まじいらしい、メジャーならまずアイドルがあって会いにいける距離があって疑似恋愛だが、地下ならまず疑似恋愛があって、好きと言ってくれこそそこからアイドルというフィクションが稼働するらしい。妙な言葉作るが推し手あってこその推しなのだ 。推し手の希少性というのがまずあって、その有価性に裏付けられて、ステージに立つだけの被選別性を送り手が信じうるという関係性が生じている。だから好きと言ってくれることはステージに立つ根拠なのだ。そんな儚げな関係に基づく送り手にとって推すことの恣意性を振りかざし他のメンバーに移り気な推し手がいたらその行為は暴力に近い。実際推し手の多寡は収入に直結することもあって推し手を繋ぎとめることは死活問題でもあるのだが、ならばこそ、推し変されたくなければ、物販の販売に貢献したらいや金を使えば使った分だけの優遇をしろとの交換関係が生じるのだ。おそらく、山口はそういう社会から出て来たのである。実際、NGT時代でも出費の多寡でオタへの対応、営業姿勢は変わる方だったという逸話があるから、地下ドル時代の経験はNGTでの姿勢にも影響を与えていると思う。ちなみにあとでわけは話すが18年の総選挙の頃から顕著になって批判された太野の厄介優遇は多分、山口のこの営業戦略の継承だろう。もちろん出どころは山口由来、山口伝来だと思う。太野の場合はおそらく単推し、推し増しにこだわらないので悪目立ちしたが、経験の伝承として、おそらく他のメンバーも世話になった化粧、太野が重宝していたファッションとそれはかけ離れたものではないのである。

 さて地下ドル時代の経験の他のNGTメンバーへの継承の話はともかく、推し変の事実を示唆する挿話から読み取れるのは、もう甲が山口の太客ではなくなってしまったという可能性である。笠井は乃木坂の白石のオタという話もあるが、この場合、地下では御法度のグループ内推し変という最悪のケースである。そして私的交流であるからにはのこれは幾らかの男女関係でそれはあると同時に、これはアイドルとファンの関係であるのである。浮気で十分類推可能ではあるのは否めないが、不実があった場合に、理屈どおりに切り捨てるのは、実の男女間よりもっとシビアにたやすいかもしれないことを見ておく必要がある。痴話喧嘩のように問題が当事者間で過半と斬るには、より関係性が敵対的でありうる。山口が持つ甲への許しがたさは推しー推し手間の約束違反から由来するのである。それは甲の思惑如何に関わらず、山口の受け取り方次第、推しが優位、なのだ。ならば山口が拒絶してれば、甲の意図はどうあれ、話し合いなど成り立たないのだ。それを無理やり成り立たせようとすると、もうストーカーとファンの関係に過ぎないので、恐怖心が亢進する結果になるのは否めない。そしてこの恐怖の感情は尊重されるべきだが、同時にそれが彼女のとった行動の積み重ねの所産(ストーカー行為のために使用された設備の取得は彼女も共犯、ストーカー行為はいくらか彼女に瑕疵がある、私的交流をうまく完結できなかったから)である(要するに自分のケツの吹き損ね)と認識することは両立するべきだし、ある程度以上被害者を支援するとしたら、事実関係を把握せねば支援の方向も決まらないし、当事者もその側面(自業自得)を直視できなければ前に進めないと思う。事件の本体そのものは甲のコンタクトそのものではなく、甲の推し変による二人の関係の破綻が実体なのだと思う。それを襲撃事件という仮象のみで評価せざるを得ないからとりあえずそれらしく仮構した実体が、他に明らかになっている事実と齟齬をきたして、問題を解きほぐしうるほどに、事件の内容がわからない。そしてもう事件の内実を明かしてくれるのは期待できないという、もはや悲愴というほかない現時点である。

 それはともかく実際この文章を長々と書いてきて、この推し変だけで事件前の山口のメンタルの崩壊は説明できるのではないかという気についなるのだが、それだと怒りの矛先は西潟だけで済むので、告発前の太野との確執、太野への濡れ衣の由来がわからない。そんな訳で引越し時点での齟齬を仮定するのだが、この齟齬と推し変に主題的な一貫性、整合性がないわけではない。それは山口の持つ地下以来の推しと推し手の排他的な相愛関係の有効性の低下である。総選挙では自分の抱えている、自分の餌付けしている推し手のみ、では、方向の違う太野に及ばないくらい後退し、かつ数ヶ月後には大事な推し手すら失う。山口は「会いにいけるアイドル」というビジネスモデルでの自分の営業戦略のアウェイ感というのを段階を追って思い知ったのではないかと思う。総選挙でアウェイ感に気づき、推し変ではむしろこのビジネスは推し増しや推し変を勧めている、自分の志向に敵対的な、自分の考えるアイドルにとって大切なものを奪ってしまう悪しきビジネスモデルだと気づいたということになる。

 中井を恨んでしまう行きがかりになってしまうのはそこだ。会いにいけるアイドルのビジネスモデルの中での有象無象なら、競わされてそれを受け容れなければ話にならない。運営からの推されみたいな特別な立場を得ないと、塩対応みたいな推し手を選ぶ待遇は周囲から寛容でいてもらえることはない。山口が欲しかったのはその立場なのだ。競合から降りられるその立場が欲しかった、そう今村に望んだはずだ。しかし単推し専のメンヘラ系という似た志向の中井が横にいた成り行きで選ばれたのは中井だった。もちろん選ぶだけの理由はあったのだろう。しかし山口からしたら、他の兄弟が可愛がられたという生育歴の競合関係の選ばれることの失敗の反復だ。中井と今村がさぞ憎らしかったと思う、反面それは今村への愛着なのだが。あれだけ、告発まで強硬にいけたのは、今村の首を縦に振らせたかったんだろうな、あれはとも思う。

 そろそろこの稿を終わせる頃合いかと思う。山口が被疑者をなぜ拒絶したか、巷間の言葉に変えればなぜ事件が起こったか、を事件後の言動から色々類推してきたが、事件から告発までの山口の戦略を推定、記述するべきかと思う。まず事件の隠蔽と引き換えに事件の対策として山口のいう改革を今村はおそらく呑んだ。キレイなNGTにすると言ったいう山口の言はそのあたりを示唆している。もちろん今村は山口に最後までやらせるつもりではなく、落とし所を探ってあのままのNGT48を守るつもりだったのだろう。それを山口が受け容れなかった結果は皆知るとおり。確か事件後の今村メールで私的交流の調査を真っ先に始めてる情報があるが、これは真偽のウラが確証はあるとは言えないが、山口の私分を切って、確かな事実解明をしたという確証が本店、新潟からない以上それと大差ない、山口に主導権を持たれる対応だったんだと思う。山口の本音、プライオリティは太野と西潟の追放なのだが、西潟は自分の太客に推し変させたのがその咎なんだろうし、太野はプラベでファンと会わない、ファンはひとしなみ仕事で会うのみという流儀が山口の瑕疵を指摘し、なじったとでも(その流儀で山口に勝ったし)いうことになったのだろう、あと山口の瑕疵の身代わりになってもらうというエグいのもあるが。ただそんな理由表沙汰にして解雇を迫るわけには行かないので、書き起こしの言動から見てると事件への関与を触れまくったのは間違いない。ただそれは単に山口一人の言ってることにしか過ぎないし、本人に聞けばそれはわかる、だから大多数は山口に賛同はしなかった。しかし菅原の賛同が感情のみのものに過ぎなかったにしても、長谷川が付いてきて、かつ一期生の中だけでも今でも何かギクシャクしてる以上、何か山口が普遍性のある主張していたと考えざるを得ない。多分それは総選挙の後から、次に推し変をされた時から考え続けていたことなのだろう。それは、自分の単推し専、推しと推し手の排他的な相愛関係を「会いに行けるアイドル」というビジネスモデルが、競合させられてる女の子たちに、どういう餌と手練を使って操って阻害してるのか、その仕組みをずっと考えてた、恐らくはそれだ。しかしいくら考えても下手な考えなことは避けられないだろう。それはネットの陰謀論紛いのもののはずだ。総選挙で結果を得られるような輩は、推してくれてる真面目なファンを裏切り、太いファンと私的に繋がって票を得ているというアレだ。それと合わせて、たとえば、単推しと違う子の握手に並んでみる、対応が快かった、推し増しすることにした、これは単推し専は許せない、ファンはもちろん悪い、では推し増しさせる神な対応をしたメンバーに瑕疵は咎はないのか、多分もちろんあると山口は考えた。オタが裏切ったとしても、そうさせたメンバーは教唆なり共犯として関与している咎があるのである。そして現実にはそのような営業の集積が数になり票数となって結果として選抜なりに反映されるのである。そしてこの結果を出すメンバーの営業の所産としてのミクロで日常的な他のメンバーへの裏切りを、先のネットの陰謀論とをおそらく山口は区別しなかった。多分、裏切りという理解で短絡して混同した。実はネタなのかもしれない。しかし事件あたりから、告発あたりの強硬さにはそんな気配がある。例えば書き起こしの「ビッチ」、山口が他のメンバーのプラベにさほど詳しいとも思われず、それが何を指すかといえば、握手会なりで結果を出すアイドルの営業を指している程度にしか思えず、そしてその程度のことをこれだけの強い言葉で非難するのは、それを実態以上に強く何か悪いものと捉えていることが窺えるのである。おそらく山口は判然としない厨二とミクロでリアルの混ざった批判、会いにいけるアイドルというビジネスへの、をかざしながら、何かしていないと自分のファンを奪われる現実への恐怖、非難批判は押さえていたと思う。多分それはアイドルはしたいけれど十代でキャバみたいな営業で競わされるのが、なぜかわからないまま、まだ結果を出せてない女の子たちにひどく効いた。女子なら誰も自分だけを推して欲しいし、2番手3番手でもいいとはたやすく考えられるものではないからである。結果総選挙で飛躍した人たちと握手会の女王という飛び道具を要するN3と(中井や本間はいるにしろ)不器用な真面目な人たちなGが対立みたいな話になりかけたわけだろう。

 そして山口のこだわっているもの、拘泥しているものの内実が一番よく見えたのが太野だったと思う。それが地下アイドル上がりならではの恋愛と応援の未区分のピュアネスであって、それが傷つけられたこそ取り乱してるのだろうということが太野にはよく見えた。だからこそ1月7日のあの煽りで彼女こそそのピュアネスをたしなめられたのである。こう考えるのがなぜかというと、まずこれが7月の太野の引越しを巡った二人の齟齬の延長にあることが彼女には見えたこと、次に太野と山口は仲が良くファッションに関しては(メイクも含めてだろう)太野が山口に教えを乞うような関係であったこと、その文脈で山口の持論の地下伝来の営業戦略も伝わっている可能性のあること、その実例としては、先にも書いたが太野のかの悪名高き厄介たちへの優遇策がある、基本給などない地下アイドルにとって物販こそが修辞ではない生命線である彼女らは推し手に自分だけの待遇を求めざるを得ず、金払いのいい客であればあるほどその名前を目にする機会のあるSNS的なメディアでは目にわかる優遇をして返礼すべしという地下ならではのマナー(地下だろ、小さな市場だし、人目ないしほんとにつきあってるみたいじゃない)、太野はそれを山口から教わって、マスの「会いに行けるアイドル」でもそれが経済的(CP)であることを彼女なりに理解して実践していたと思う(推し増しOKなのといじり倒すので優遇とはとても見えずたちの悪いパロディみたいになるが)。そしてそれだけに山口が顧客と供給側でそういう約束を交わすのが成り立つそういう小さな市場でそれを矜持として生きてきて、単推しへの要求がアイドルの信義、仕事の問題であることが太野には理解できたこと、だからあの1月7日のフォトログはアイドルの仕事の問題がテーマであったわけだ。内実は示さないにしろ推し変に耐えられないピュアネスが問題であったのだと理解して「寄り添えなかった」とコメントしているメンバーはいるだろうけど(たとえば西潟とか)、それはたいてい女子性の普遍にまで敷衍して寄せ付けて悲しみを理解しようとしていたのであって(しないよりマシだけど)、それだけでなく、それがアイドルの仕事の問題、そんな信義が成り立つ小さな市場で生業った人間のプライドの問題でもあることが見えていたのはカニだけだったと思う。例のフォトログに山口の処分希望対象当事者として相対させられただけでない、煽りと取られかねない山口への論難があるのはそのためだろう。そして周知のとおり結果について言及すれば当事者同士の話し合いは決裂し告発という手段に至ることになった。

 ここで補足を入れつつ事件当日までをまとめてみよう。まず被疑者の甲と山口は私的交流があった。告発の「私は悪くない」と逆向きに自分のしたこと、しなかったことを告白してる基調から推測すると事件の二年前から接触があったのだろう。そしてほんとこさんの観測を信じれば事件の一年半前から山口の住むマンションに部屋を借り始める。事件まで一年半もある、報告書のマンション内で甲がメンバーと会ったこともある(複数回個別ではないので顔を合わす程度だろう)ので運営はいずれかの時点で厄介がマンション内に居住していることは把握してた。この時点で対策は可能だが、経済性と有効性の観点からかなされなかった。理由としてはすでに甲は山口の太客であるし厄介を山口が囲ったと運営は把握し、問題を過小評価した可能性もあるが、証拠はない。そして太野にストーカー事件が発生し、そうも言ってられなくなった。すでに厄介が居住していることは把握されていたのだし無関係な話とはいえなくなった。とりあえず太野は引っ越すことになった、引っ越すとなったからにはそれなりの被害の疑い(住所の特定)があったのだろう。そして安全面の配慮であるなら、太野の部屋のすぐ近くに山口の部屋があったことは有名なのだから、山口も引っ越すのが順当なのだが、山口は抵抗した。これはこのマンションに居住してる厄介が山口の太客であり、この太客経由で太野の個人情報が漏れたと考える証左となる。そして太客であるからには山口の情報は件の厄介も知りうるのであるから、より近所という利便を求めて太野の退去後の件の部屋も厄介は借りた。太野が転居したのを知って山口の向かいの部屋を借りれるなんて山口の関与があったと考えないと自然なあらすじは到底導き出せないと考える。報告書には厄介のメンバーの住所特定の試みがいくらか挙げられているが、この場合山口抜きだと必要なのは太野が転居した後にこの空室が太野の住んでいた部屋だと特定する方法なのである。できるできない以前にこんな条件が成立できる状況が考えつかない。だから太野と被疑者が繋がってないとなのだが、書き起こしからはそんなものは窺えない。他の可能性を考えるならイベントの公然と会える会話から得られる情報の端くれから白紙からこんな精度の高い情報を得るという無理筋な話だし、利用目的を聞かず知らず流したとしても共犯でなくても不起訴なりに罪を問えないとは信じられない。

 とはいえ山口と甲の私的交流も何の理由か甲が推し増ししたことで、山口の信頼を失い終わった。気をつけないといけないのは、彼は今までは太客だがこれからはストーカーである。男女である以前にアイドルとファン、推しと推し手の関係性であるのでその信義に悖ると関係は終わるのである。たらればを言えばここで山口は事情を運営に話して反故にした引越しを実行すべきだったろう。実際その不作為の非難への予防線も告発には残っている。「引っ越しても実家も電話番号もバラされてて知られててどこへ逃げたらいいの」山口の事件理解の繋がり環境の告発で意味が通るのは否定しない。と同時に引越しを勧められてきたこと、メリットがなくなったのに引っ越さなかったことへの泣き言混じりの言い訳の強弁なのである。被害感情のパニックによる自己の道義的正当化としてこういう虚偽の主張はある程度、容認すべきなのだろうがその主張にふさわしく後々彼女は事件を盛るようになる。

 この後、甲は山口との私的関係に未練があったのか、厄介繋がりで複数のNGT48のメンバーに私的交流がある厄介、丙を頼り握手会などのイベントでしか会えなくなった山口に私的に会って話をする機会を作ろうと模索することになる。さてここで問題になるのが丙の繋がりの人脈で、それが誰々だったのか、ということである。運営からは瑕疵の規定と処分のルールはなかった説明されてなかったということで不問で未公表である。前の記事に書いたように報告書やリークから名前を特定できそうなのは研究生であり、その周囲の人たちと考えて良いと考える。皆、NGTの選挙の不正得票の謎をここに代入したがるのだが、窃盗と万引きくらいスケールが合わなすぎる。複数の研究生と厄介が食事していた(一人とは付き合った?)くらいの話が選挙の得票と結びつかないだろう。太野の私信まがいの配信はいくら発見されても、その私的接触が実現された証はどこからも見つからない。西潟は被疑者たちとの関わりをとりざたされているのであり、あとで触れる。とにかく丙の人脈のメンバーたちに話しを聴いてもらって、知恵を借りて私的に会う機会を甲は作ろうとした。結果マンション内で会えば、つまりマンションのことも話して山口と仲がいいアピールもした、みたいな意見をもらうことなる。良識を持ち出せばメンバーとしてはアウトな行為でもある。しかし彼女たちもファンと顔見知りになり食事するくらいにはなっているのである。アイドルとしてはアウトだが私人としてなら悪い人たちではないくらいの判断はできて交流してるのだろう。そういう判断基準でこの人は山口の害になる人ではないというように思うくらいの内容、山口に悪い話ではなく同情してもらえるようなことを甲は話したのではないか。少なくとも山口からは現下ストーカー扱いでして、と包み隠さずに話してないだろう。

 一方山口はといえば太野の引越しの際に、太野から山口的にマスのアイドルの姿勢を疑われたかのような出来事があった疑いがあり、実際総選挙でも低迷し、自負を損なったなか、太客の甲にも推し変されメンタルも参っていた。地下での経験からの単推しが原則という流儀が通用しなくなるといった不安に苛まれることとなった。被疑者たちが会おうとしたのはそんな山口だった。

 そしてアポの協力を取り付け、山口の部屋の向かいの被疑者が借りた部屋で山口の帰宅を待ちぶせることとなった。結果は帰宅直前の山口にやっと顔合わせできたものの拒絶されてしまった。パニックを起こした山口を制止する羽目になったのだろうが、山口には怪我はなかった。もちろんこれで事件、暴行はなかったというつもりはない。また深い顔見知りでパニックを起こすのは不可思議に見えるかもしれないが、事件に至る経緯、甲の山口への裏切りや自分のスタイルでのグループ内での展望に先の見え出して不安に駆られた山口の精神状態ではおかしくないと言っていい。

 さてここでいくらか触れてない問題があるのだが、例えば被疑者は、なぜA、B、Cの名前を出したのかである。ここは録音されていないので被疑者の意図がわからず推測するしかない。こんな曖昧なところは予断を入れ込み放題になるのでやれ関与したとなるのだが、被疑者の山口を「安心させようとした」等の口ぶりから類推できるのはどうやって、何のためにここに来たのか説明しようとしたと言ったところだろう。つまり帰宅時間を知るのに、「大塚」の力を借りて、自分と山口の関係良好だった頃に借りた「太野」の退去した部屋で待って、「西潟」について話そうとした、話題はある、「西潟」の握手会に並んだことを釈明したかった、あたりを説明して、訪問を受け入れてもらおうとしたのである。

 ところが山口は受け入れなかった。彼女に成り代わってなぜかを確定することはできないが、彼女に都合の悪いことはいくらかある。公衆の空間で騒ぎを起こして接触を受け入れたことが知れれば、推し変以前の二人の関係も取りざたされる可能性はあり、ジリ貧の山口の状況をより悪化させる可能性がある。またメンバーのプラベ圏に厄介を囲った、結果他のメンバー(太野)の個人情報が厄介に漏れた等がバレる。そんなわけで山口は相手の話なんかはじめから聞かなかった。A、B、Cの名前を出した言葉尻に食らいつき、彼女たちが彼らを使役したという構図にすり替え、この事件がその構図であることを決して譲らなかったのである。

 そんなわけでほんとこさんの太野と西潟だったのは二人のオタだったからだではないが、本質的に山口がこの二人を疑うのは、被疑者が意図はともかく!二人の名前を出したからという、それくらい身もふたもない話なのである。もちろんこの二人が甲と山口にとって因縁(部屋やら推し増し)やら遺恨(総選挙やら推し変)があったからこそ出てくるのだが、だからといって事件と関係はあるとは限らないわけだ。

 知ってることを洗いざらい話せとはいうものの、山口も利用した太野の向かいの部屋を太野の引越しを知らなかったとふっかける山口に、自分の都合の悪いことは話すなよという圧力を甲は気取ったと思う。実際太野の部屋を巡る山口の瑕疵は太客のこちらの瑕疵だから、この部屋のほんとのことは喋れない、だから太客だったことも喋れない。

 だから山口の言いがかりは否定できないなりに、山口が他のメンバーに疑いを向けるのだけはそれが間違いなのはわかっているからそれを否定しようという山口の構図に押し込められたなりでの抵抗に止まらざるを得ない。

 件の部屋への太野の役割は書いた。告発での役回りは山口の瑕疵の隠蔽、遺恨もないわけではなかった。あと「このこと(山口へのコンタクト)」を「太野は知ってるかも」という細部があるが、この事件で登場する繋がりが丙の人脈に限られると考えるなら、喋りもしない北川がどうのと考えるより、丙の人脈に太野と関係の深い研究生でもいたと考える方がありそうな話ではないか、加えて「太野が山口のことを心配してた」なんてやりとりがあったりとか、例えばやひこちゃんが丙の人脈にいたとは自分も考えたくはないが。運営は人脈の特定はしないだろう、運営がバカであるのは確かだとしても、メンバーに(子どもなんだぜ)だって未来はあるのに、罪に問えない瑕疵だろうが判断するのは世間様なんだから特定したのを晒せ、なんて大概な話というしかない。

 さて西潟である、ハナから疑う根拠が希薄で推し変への遺恨という役回りがあからさまなので彼女の繋がりの有無は触れなかった。 まず書き起こしの丙と繋がっていたかという疑問だが、一推しと付き合ってるのに、他のメンバーと人脈持ってそこには交際相手もいるかもというのは不自然である。いかにも潟は安い女じゃんてことになる、推すあっての関係構築ならそんなジゴロもどきのオタ優位の関係は起きないだろうと考える。次に甲、山口は西潟との仲を疑っていたと思うが、西潟のマンションにも甲は部屋を借りていたのだが、甲は西潟の太客でもなさそうだし、山口の場合とは状況が違うので山口同様のことがあったとは言えないし、そう考えないと説明のつかない出来事はなさそうだし、イベント以外の山口の交流はないと考えていいと思う。居住するマンションが特定されていたこと、マンション内にストーカーが出入りできる事実は問題だが。

 問題は教唆の件だが握手会で「山口のとこに行け」くらいのやりとりがあったことは否定できない。報告書の記述、山口の主張だとそうなる。握手会の話だから虚言とも言い切れない。これを事件の被疑者の行動を指すとして関与と読みたい人がいるが無理だろう。「山口(のレーン)に行け」の意図で十分成り立つ。実際山口のレーンに来たから喋ってるわけだから、現下の状況への認知を指してると考えるのが自然で、事件にあってから(過去の)あの言葉はこのことを指していたのかなんて言い出したらパラノイアである。

 これに限らず、報告書と書き起こしで甲と丙のどちらを山口は西潟の仲を疑っているか、判然とせず、それゆえに事件の主体にブレが見え、よって教唆の受け手と事件の主体もブレがあり、教唆に関してははっきりとしたあらすじを山口は想定しているわけではなさそうに見える。じっさいは西潟に見受けられる確かな事実は握手会で甲と話したくらいしかないのである。その内容が山口の主張どおりだとしても、それは犯行を指すとはとても考えられない。

 とはいえ、これだけ被疑者たちは主張したのだが、被疑者たちの弁明は全て山口に却下され警察に行くことになったのである。

 被疑者が山口と繋がってたのならなぜそれを被疑者は主張しないのか?は一定の答えを用意できたような気がするが、山口が虚偽を主張しているなら、太野や西潟はなぜ反論しないのか?に関しては書こうと思ったがここでは手に余る。考えてたのだが世間の求める知りたいことと、当事者たちの(ビジネスだけではなく権利上の)表沙汰にしうる筋合い、と第三者が権利上、当事者たちに説明しろと求めうる範囲の筋合いが全然ずれていて、ここで扱うようなものではないのである。「大作戦」(前記事参照)に触れたとしてそのときに扱うべきだろう。

 ただこれだけは触れておこう。まず、事件報道でさっさと実名を出したメディアの責任、太野と西潟が事情聴取されたのは事実なのだが、事件の全体像もわからないうちに実名を早々と発表したのは不適切だった。被害者が加害者と名指す状況はそれだけで疑いの濃厚なことを示すわけではない。そもそも、被害者から自分を損なう動機を持っていると推認している状況というのは、被害者が当該の人物の利益を損なったという認識、疚しさを抱いている可能性があるのである。現に向かいの部屋の状況の成立にまず疑うべきは前記事にも書いたが事件性だ。この場合太野は引っ越したのだから被害側なのである。ろくに報道する価値があるのかもチェックしないで右から左に流したら、二次加害を広めてしまったのである。しかも被害者の過去の行為の被害者に加害者の濡れ衣をかぶせるという二重の二次加害の疑いがあるのである。でこれに意図せず被害者の隠蔽に手を貸して加担したのである。それが被害者のパニックによる道義的正当化の衝動による思い込みの言動で擁護せざるものだとしてもだ。この瑕疵をAKSが記者会見してワシのメンツ立ててくれや、とメディアが言ってるのが当面現状だ。最もAKSだって当時の責任者の今村追い出して私たちも知りたいんですという体だが。

 あと被疑者たちと交流があったメンバーと、部屋や教唆の疑いがあったメンバーがあったとして、太野、西潟は別だ、とせめてAKSは言ってくれたらといいのにという疑問がある。多分刑事と会社のガバナンスで責任を問えない、問わないと判断した以上、その根拠、内実はメンバーの個人情報にも関わり公表するつもりはないのだと思う。そして問わない以上その線よりこちら側に白だのグレーだのという勝手な名指しの線引きを許すつもりはないのだろう。そんなわけでAKSはもう説明はしないと思う。責任を問えない以上内実を説明するつもりはないので、AKSに説明を求める人々は最低限何をすればNGTが皆に応援してもらえるか、考えればいいと思う。メディアも何かすることがあるだろう。不確かな構図を喧伝して回ったのはメディアなんだから。それを正す責任をAKSにばかり求めるのは無責任だ。AKSが被害者にパワハラする無能で無策揃いのバカだったとしても。

 さてここまで、こう考える合理性、こう考えていい蓋然性みたいなものにこだわってくだくだ長文を書いて来たのだが、いまいちそれを尽くさない仮説を一つ晒してみることにしよう。それが何かというならば、

カニちゃんは百合だ、である。

 元々の個性としては村雲と同様アイドルになりたいと思ったオタクなんだろうし、女オタクが女性アイドルを推したら百合だと短絡するつもりはない。ただ、あの山口への関係性のあやしさは見過ごせないというか、その気配がプンプンする。ただ後で説明するがセクシュアリティの話(今のSKEのセンターみたいな)ではなくてホモソーシャルな限りにおいての話で考えている、とは言っておく。それとあの煽りに見られるように事件後、カニはまほほんについて沈黙を続けているわけではなく、この要素を読めないと分からない発信がある。そんなわけでこの件を最後に取り上げることにする。

 さてどうも非ノンケらしく見受けられるのは、根拠なんて尽くしきるつもりはないのだが、例えばあれだけ厄介を配信で優遇し愉快な言葉を送りながら、プラベに厄介が現れるのを恐れるフォビア、かの煽りに見られるようなプラベと営業を線引きする神経質さというのは、厄介にストーカーされたこともある経緯もあるのだが、男がダメなんだと思う。だからあれだけ私的接触の私信紛いが配信からいくら発見されても、実現した痕跡は一切ない。オタを(女子のオタもいるが)実は交際の対象と認めてないんだろう。まあ百合アイドルがいたとして、男の太客は物販等のメリットをして繋がるインセンティブありきで、にも関わらず百合ドルの場合、性癖ゆえにオタつながりを避けざるを得なかったとしても、けれどこの先物販のメリットのある女太客が登場したら百合ドルのオタ繋がりも勘案する必要もあるかもしれないが、今のところ女子オタの話は重きを置かなくていいと思う。

 しかし、実際この件は確とした傍証がある話でもない中で自分の中で一番の心証としてるのは、どうも家庭に父性の影が見当たらないのと(この前の誕生日のフォトログには登場人物に珍しく「お父さん」が出てくるが、内容と文脈を読むと下手をするとその部分山口への私信くさいので、父親への言及と取り上げるのは留保しておく)、あのホモトマトとか揶揄されている本当はゲイではないおじさんである。まあ父親がいないと女子は人生一人目のファンがいないので、その点対異性戦略の蓄積にハンデになるという一般論なのだが、まあそれはいい。母子家庭の女子は百合だなんてそんなことは言わない(まあ、松井珠理奈の男の影のなさを見るとそれも関係ない話とも言えないかもだが)。さておじさんであるが、一応twitter見に行くとホモトマトなんて揶揄されれいるが、「ぼくはゲイではありません」とあってノンケなのである。ただ「昔からゲイに好かれる」という返信はあるので、ゲイには縁があることはあってああいう揶揄が流通したのだろう。はじめは単に非ノンケでその影響かと考えていたのだが、昔からゲイに好かれることが多かったというのだから、カニさんが最初に色気付いて行くときに、異性の同性間のホモソーシャル(公衆の中では多分その程度の表現になる)な気配に触れる機会があったということにはなる。初めは身近に非ノンケがいたらとどうこうと考えてたんだが、同性間のホモソーシャルな親密さなら、これくらいの方がそうなる影響力が強い気もする。おそらくその親密さの発達の方が勝ってて、異性の視線に対応できるようなそれの取り込みはあまり蓄積が進まなかったんじゃないか。だから男は苦手なのではとなる。

 多分カニにとってまほほんの希少性が唯一無二のものであるのはそこだ。もちろん彼女たちは同じオーディションに何度も参加しNGT48に一緒に合格した戦友でもある。

    ただそれだけではない。自分に希薄な部分、得意でない部分を補ってくれる教えを乞える存在だった。ありていに言えばお姉さまだったのだ。さて何を補ってくれるかというとまさにその異性の視線の意識というか、取り込みの部分である。具体的に最も大きいのは服の趣味の指南である。事件ギリギリまでこのトピックが二人の話題だったことはその面を強く表している。この山口の役割は太野に尽きるものではない。山口の卒業公演で複数の謝辞のなかでメイクを教えてもらったことが重なる思い出だったように、北陸や東北の若いしかも個のというかアクの強いメンバーを抱えたら、やはり田舎なりに良家の子女は多いし、すると異性を意識したメイクの経験はおそらく希薄なこともあって、地下でも東京でアイドルをしてきた山口の経験はグループに多く資するところはあったのだろう。

 太野にしてもアイドルになって有名になりたかったのだから、自分をプロデュースして行くときに、自分の希薄な部分を補う対策を示してくれる山口は稀有な巡り合わせだったと思う。まあメイクは共通のアイドルメイクみたいなものがあるようなので、受け手のこちら側からすると、その有り難みはよくわからないんだけど、おそらく地下での生存戦略として厄介、太客優遇は、「SNSでは名前を呼べ」みたいのは山口から教わったと思う、他にそんなこと知ってそうな人いないし。そしてやはり特筆しなければいけないのが服、ファッションの指南である。このあたり、公演で私服で上がる機会があるときに、着る服というのは山口の趣味がかなり反映されていたのではないかと思う。その辺りで注目すべき逸話ってのが菅原と服がカブったというやつなのだが、このエピソードをもってりったんを苛めていたみたいなデマが出たのだが(服を着た機会は重なってないらしい)、これがどういうことかというと両者ともおそらくコーディネイトしたのは山口じゃないか、モデルの個性は違うのでコーディネイターの趣味寄りで、TPOなりにベストをチョイスしていった先に、カブったのではないだろうか。実際あの手の服を劇場を切り取ったムービーでは太野はよく着ている。ここからわかることは、太野と菅原でその時点では持ってる感情が大きく隔たらないこと、りったんとカブるくらいには好意のあることが窺える。

 このあたりのまほほんへのカニの信頼とその置き換えがたさ、は例によって1月の煽りの中で、思わずというか堪えきれずに言及してしまったフォトログがある。例の「勝利宣言」系の煽りである。時期は1月5日のもの、例によって一連の投稿の中でいくつかは削除されオリジナルを投稿したときの本意は現在では読み取ることができない。アーカイブされたものはここにNGT48 山口真帆暴行未遂事件 本当に太野彩香は『悪』なのか?ある。「全てが解決」と巷間題されている一連のものである。魚拓がなくなると現行のフォトログではもう本意がわからなくなるのでここでも起こすことにする。絵文字まで転記はしないが。

 

2019.01.05 

欲しいものが無いと見つからない〜そもそも見ようともしない〜、時間だけがーへってゆーーーくうーーー 。お出かけ行きたよーーー 買い物の時間が1番嫌なんだ

2019.01.05

どうしてもどうしても欲しいものが無い、、、今更お金で買えるもの欲しいとか思わん

2019.01.05

私服買いたくない。もう家にいらない

2019.01.05

日本のタピオカってやばいな(笑)かちこちやん(笑)

2019.01.05 18:51

台湾のが安くて美味しくてコスパいい

2019.01.05 18:52

にににがわらい

2019.01.05

なあ、服買いたくないしこれから毎回同じ服でええか?

2019.01.05

ちょっと服選んでる時間もったいないわ

2019.01.05 18:56

時間使いすぎてほんとに自分が情けない

2019.01.05

今月同じ服着るな、うん

2019.01.05

それでよかろ、うん ニコニコ

2019.01.05 19:01

全てが解決

 

投稿の時分まで記述したものが現行のフォトログに削除されずに残っているものである。いやこれでは意味は読み取れない。端的に結論からいうとこれは山口と修復が不可能な決裂が生じた後に、それを悟って嘆いたロスポエムである。マホーレ腐る程いて、魚拓とっていやがるくせにそんなこと一つ連中はわからないのである。

 それはともかく、パラフレーズしていこう。まず時間がないという、お出かけに行きたいとはいうものの、買い物の時間が一番嫌だという。お金で買えるものなんて今更欲しくないと誤読されたら叩かれそうな(最後まで読むと暗示されてる欲しいものは山口との関係だとわかる、確かにそれはお金で買えない)節を挟んで、服はもういらないと本論をほのめかす。韜晦のタピオカの言及を挟んで、本論に踏み込む。「服買いたくないし」「毎回同じ服でええか」と繰り出す。毎回というからにはイベントや公演、仕事なのだろう。もうわかった人もいるに違いない。服選びの指南の先生のまほほんに言及されてるのは自明だろう。カニはイベントや上演の機会に着る服をしばしば山口に相談してきたんだから。もう服選びやめたと言い出すからには、直近の決裂に悲嘆の意を含んで言及してるのははっきりしている。今までできたことが不能になったてことなんだから。そして今月はということはひと月とおして同じ服着ると言い出す。それでよかろと一人納得して、全て解決と一人合点する。解決ちゃうやろとツッコミ入れるのが適切な読み手の反応なのだろうが、1月同じ服を着ると言い出してそれを全て解決と合点するくだりは痛々しいにもほどがある。

 興味を持てばbottwilogを見にいって欲しいのだが、この投稿はフォトログカニの表情のやつれからコンディションがうかがえる、同じような写真が野絵のtweetにも使われていてそれが12月の20日あたりだった記憶がする。山田はtweetを消してしまったので記憶だが。おそらくそのころにこのフォトログの題材になっている決裂があった、今村の設定した当事者どうしの話合いがこの頃実施されたのではないかと考えている。でこのカニのやつれだが以前と比べて瞼が腫れぼったい(実は今も戻しきってない)この顔は、久々のイベントの千秋楽の公演でもその気配があって、山口の卒業の発表があったのであった。あのN3の千秋楽の開演の時間で太野は山口の卒業を知っていたのかどうかそれはわからない。

 実際、カニは卒業する山口に対して何の言葉もない、寄り添ってないと非難されるが、1月のフォトログには例の煽りにしろ、この全て解決にしろ、カニなりの山口の言及があり、それは山口を詆るようなものではない。1月7日のものは自分を言説上の道化にして山口の理念に疑問を投げていて、伏せるべきことをしっかり隠して、当の山口にわかるように投げている丁寧なものだし(カニに疚しさを抱いている山口は猜疑に駆られて告発したのかもしれないが)、全て解決はロスの悲しみに溢れたものだし、あのサンダルの大丈夫だったにしたって、フォトログの投稿が山口視線を押さえていることからすると、起訴されると山口の瑕疵が明らかになるから避けられてよかったと安堵してると読むのが正しい可能性も捨てられないのである。カニは告発に至るまで、山口の立場を押さえた上で、山口に自分のメッセージを送ってまほほんに考え直すのを乞うてるように思う。これは寄り添うといっていいものだろう。しかし告発に至って決別の一線が引かれたからには、もはやそれはもうカニの望んでいたものではなかったのだからもうまほほんへの言葉を発するべきではなかったのだろう。告発の後に長い沈黙に入った彼女はその最新のインスタの投稿にこう書いた、「別れの小雪を聞いてわたしは冬眠に入りたいと思います閉店ガラガラ。」。この「冬眠」と「閉店」と呼ぶ状況が変わるのに変わった時間は決して短くはなかったのである。

 

 前編、後編合わせてこの長文を読んだ人がいたら本当にありがとうございます。紋切り型ですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

追記 ああ警察の捜査の内容、考えてたけど触れてなかった。考えまとまったら加筆しようと思っていたのだが、文春の記事が出て不起訴理由の内容に触れる新事実があったので追記にする。本当はカニが百合の話の前、山口が被疑者の話を聞かず警察沙汰になったに続く話である。

 この事件を構成する事象はあからさまには二つ、山口の主張を入れれば三つある。帰宅時間という個人情報を取得できたこと、向かいの部屋で待ち伏せしていたこと、そして山口に従えば、山口に会おうとした行動が教唆されたものであることである。警察はこれらの構成する事象にその有無と存在するものには罪に問えるだけの事件性を立証するのである。明らかなものに山口の主張が加わるのであるが、その構図としたとて共謀の可能性の疑いを持つのは自然なことだし無下にできないであろう。教唆に関しての考えはすでに書いた。しかし警察の捜査は立証しなければならない。携帯の中の番号やあるとしても通話の記録やら、イベントでの会話だとしても主張を精査して関与なしと判断されたのだろう。ただ通話の内容を得ると考えるほどの捜査がなされたか、はわからないし判断できないしリークらしきものもないので、断言はできないが携帯に番号もないし通信の記録もなかったでその線は消えたんではないだろうか。そして山口に不同意でアポを設定するための帰宅時間の取得は関わったメンバーと被疑者を聴取すればウラが取れる。問題は被疑者たちが待ち伏せに使用した向かいの部屋の賃貸の取得だ。山口が主張する自分の住所の個人情報をメンバーが被疑者に教えたは、本当だとしてもこの事象を構成する行動、人物の一部であり警察は全容を把握しなければならないのである。この捜査で事件の全容を把握するために太野の聴取が必要で重要なのはこのためである。情報横流しの共謀(山口主張)があろうがなかろうが(山口と関係が合った時に太野が非関与に賃貸した)、太野が引っ越したことをどうして知ったのか、それは任意の引っ越しか事件性のある引越しか、事件性があるなら、この被疑者たちのそれへの関与を判断しなければならないのである。それは罪を問えるだけの事件性を持つのか、持たないのか。そのために太野に事情を聞かなければならないのである。仮の答えを示しておくなら、被疑者と太野の関わりは(書き起こし等)を見るにないので、その方向で事実が解明されていったと思う。結果、山口の主張するような共謀は事件を構成していないという形で関与なしの判断だったのだろう。

 この節を加筆でなく追記で起こしているのは文春の記事が出たためだが、そこに吉成社長がいうには不起訴の理由は三つ有ったという。①初犯、②非常に反省している、③第3者のメンバーの意思があったため、とある。 ①と②はわかる。③はなんだ、山口が被害者の事件なのに、起訴するしないに第三者のメンバーの意思がなぜ判断要素なのか、自然なのは山口が起訴を望んでないかできないかして、第三者の意思が起訴の判断の材料になるという状況なのか?

 「大丈夫だった、ほんと焦った」とはそういうことだったのか、と言いたくもなるのだが、この論では示唆に留めるで精一杯だったので、もう少し情報なり考えもまとまらないと仮説の資格だとしても断言できない。